4月 20, 2011
映画レビュー ソフィア・コッポラ最新作SOMEWHERE観てきました
先週末、吉祥寺バウスシアターで、ソフィアコッポラの最新作Somewhereを観てきました。
第67回ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞しながらも、審査委員長である元カレ、クエンティン・タランティーノの贔屓疑惑が浮上し、栄誉にケチがつくなど、
公開前から何かと話題の本作。
かつてU2のBonoが滞在したロサンゼルスの有名なホテルで自堕落で退廃的な生活を過ごす俳優が、久々の娘との時間を過ごす中で自分を見つめ、大切な何かに気づく。
と、ストーリーだけ聞くと、凡庸なテーマに思えるのですが、
ソフィアコッポラならではの斬新な描写によって、新鮮な感覚を受けました。
倦怠感を醸し出すシーンを、あえて単調に長く、かつ何度も見せることで、観客自身が空虚感をリアルに感じられる仕立て、
The StokesのI’ll Try Anything Onceにのせてプールサイドで娘と戯れるシーン、
とか好みです。
ただ、最後心情を吐露してからは、若干退屈だったかな。
音楽に関しては、正直ロストイントランスレーションの方が好み。
勿論、トーマス・マーズならではのセンスは随所に散りばめられていたけど。
周りでは結構批判的な声が多かったのですが、個人的には充分満足のいく内容でした。
やっぱりソフィアコッポラ好きです。
ちなみに、The StokesのI’ll Try Anything Onceは、3rdアルバム「First Impression Of Earth」の楽曲「You Only Live Once」のデモ曲です。
ジュリアンカラブランカスの低声と甘美なメロディに落ちずにはいられない。
The Stokes – I’ll Try Anything Once
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=zcze-UD1D4w&feature=player_embedded[/youtube]